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いいかげんのすすめ

書籍『結局、いいかげんな人ほどうまくいく』では、いいかげんになることを勧めています。

 

よく言われているように、日本人はまじめです。

最近は特に、コンプライアンスや周囲からの評価を気にしすぎて

がんじがらめになっている人が多いと感じます。

特に、職場がそんな状況になっています。

 

資料の誤字脱字やデザインや体裁に必要以上に厳しく完璧に作り上げようとしたり、

研修やイベントの進行が絶対に失敗しないよう細部まできっちり作りこんでいたり、

部下に失敗を繰り返させないよう、「なぜ?」を何度も繰り返す上司がいたり。

傍で見ているだけで苦しくなるような場面に遭遇することがあります。

 

怖いのです、みんな。

人から何か指摘されたり、悪い評判を流されたりするのが。

だから、なんでもきっちりこなしています。

 

でも、だから、気疲れし、ストレスをためこんでしまいます。

仕事が楽しくなくなります。

 

ちょっとぐらい誤字があったって、美しいデザインじゃなくたって

内容やメッセージが伝わることが資料の役割のはず。

研修の進行なんて予定通り行かないのが常。

研修を通じて行動変容が生まれることが目的なのだから、少々脱線したっていいはず。

失敗を繰り返さないためには、理想の未来から逆算してどういう行動を取ればいいかを考えればいいわけで、

過去をほじくり返す必要はないはず。

 

本来の目的を見失って、自分を、組織を守ることばかり考えているから

おかしなことになるのです。

 

本書では、目的をしっかり見据えれば、よけいなことは手を抜ける。

そこを念頭に置いて、いいかげん=良い加減になろうと提唱しています。

 

目的や未来の理想像って、実はとても大事なものですが

それを考えている人、組織は思いのほか少ないのです。

 

ぜひ、どんな未来になるといいのか、考えてみてください。

それが、いいかげんになる秘訣です。