人事ご担当者さまや管理職の方とお話ししていると、こんな悩みをよく耳にします。
「若手が指示待ちになっている」
「もっと自分で考えて動いてほしいんだけど…」
上司としては、「自分で考えて動ける人材」を育てたい。
だからこそ、あえて任せてみたり、あえて突き放してみたりする。
でも、思ったように育ってくれない。
結果、「やっぱり最近の若手は…」と嘆いてしまう。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみませんか?
今の若手世代は、学校でも就活でも、「正解がある問い」に向き合ってきました。
だから、いきなり「自分で考えて動いて」と言われても、ピンと来ないのが正直なところ。
そんな若手が「考える力」を育むには、上司が“正解を教える”のではなく、
“一緒に考える”姿勢を見せることがとても大切なのです。
たとえば、こんな関わり方が効果的です。
「この案件、どう進めようか?君のアイデアも聞かせて」
「この部分、ちょっと悩んでいて。どう思う?」
「それいいね。じゃあ、どこに注意しながらやっていくのがよさそうかな?」
ポイントは、「問いかけること」。
そして、「一緒に悩む姿」を見せること。
これによって若手は、「考えていいんだ」「上司も悩むんだ」「自分の意見が大事にされているんだ」と感じ、
少しずつ“自分の頭で考える習慣”が育っていきます。
もちろん、忙しい中で「いちいち一緒に考えるなんて無理だよ」という声もあるでしょう。
でも実は、一緒に考えるほうが、長い目で見れば手間も少なく、チームのパフォーマンスが上がります。
なぜなら、結果として、「指示を待つ人」よりも「自ら考えて動く人」が増えるから。
だからこそ、上司自身が“余裕ある姿”を見せることが大事。
その余裕が、若手の「自分で考えてみよう」というチャレンジを引き出します。
若手を育てるのに必要なのは、「教える」ことより、「一緒に考える」こと。
そのスタンスが、若手の“自分で考える力”を育み、結果的にチーム全体の成長にもつながります。
ちょっとした問いかけからで構いません。
今日からぜひ、「一緒に考える上司」スタイル、始めてみてください。