先ごろ、連合が「コロナ禍における職業生活のストレスに関する調査2022」を実施。
結果が発表されました。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20221208.pdf?3582
それによると、仕事や職業生活に関するストレスについての相談先が「特になし」と答えた人は、
29.9%でした。
なんと3割もの人が、相談相手がいないと答えたということです。
多いな、と思います。
私は若手のカウンセリングも多く行っていますが、
「相談したいけど上司も先輩もいつも忙しそうなので相談しにくい」
「何を相談したらいいかわからない」
「とりあえず自分で調べようと思っていると上司から「早く相談しろ」と言われてしまう」
「テレワークで近くに人がいないのですぐに相談できず困る」
など、相談に関するお悩みを最近よく聞いています。
また、人事や管理職の方からも、
「相談をせず一人で勝手に進めてしまう若手が多い」
「相談の仕方がわからない様子の新人が目立つ」
といったお声をしばしば聞くようになりました。
相談とメンタルヘルスは非常に深い関係があり、
労働安全衛生法の中にも「教育」「相談」のふたつを職場の中でしっかり行うようにと書かれているほどです。
相談できないと
悩みや仕事を抱え込んでしまいます。
そして、メンタル不調に陥ることも。
実際、ひとりで孤独に頑張りすぎて
うつ病になってしまったケースも見てきました。
SOSを出していたら、病気は防げたはずです。
最近は、テレワークなどの物理的な事情に加え、
人との距離感をうまく取れなかったり、
人に相談すること=迷惑をかけると思い込んでいる人も多く
上手に相談できない人が増えていると感じます。
非常に危機的な状況だと言わざるを得ません。
孤独や孤立が社会問題にもなっています。
連合の調査の結果も、そんな社会を反映しているのでしょう。
健康な職場を保ち生産性を高めるには、
職場の相談体制と個人の相談スキルの強化が大切。
ひとりで抱え込む人がいなくなるよう、
今一度「相談」の重要性を確認いただきたいと思います。