傾聴研修のご依頼が、最近また増えてきました。
聴くことの重要性が浸透してきたのは嬉しいことです。
しかしながら、傾聴は本当に難しいと、経験を重ねるにつれ思います。
傾聴には大きくふたつの目的があります。
ひとつは、相手が言わんとしていることをできるだけ正確に聴き取り、理解すること。
もうひとつは、心を開いて会話をし、信頼関係を高めること。
ふたつとも、ビジネスにおいては欠かせない力です。
でも、多くの人が、自分の枠組みで話を聞いてしまい、
相手の枠組みで聴くということができていません。
まずは自分の価値観を認識し、
それをそっと脇に置いて、
相手の話に集中する必要があるのですが、
これが本当に難しいのです。
ただただトレーニングを積むしかありません。
でも、耳を傾ける「姿勢」をつくることで、
それが少し、容易にできるようになります。
私は傾聴を教える際、
必ず「姿勢づくり」を最初にお伝えします。
うなずき、あいづち、目線の置き方などを
ちょっと工夫するだけで、
「耳が開く」=よく聴けるようになるのです。
簡単にできることを楽しく体験する。
それを通じて「あ、できた」という感覚をつかむ。
これが、トレーニング継続の極意です。
たくさんの人に、
傾聴の「あ、できた」を体験していただきたいと思っています。